日本人がお酒に弱い理由と原理の本

  • 2018.07.18
日本人がお酒に弱い理由と原理の本

「とりあえずビール」

というのは居酒屋に行った時の合言葉のようになっています。

この合言葉は日本独自のもので、海外では「トリアエズビール」なる種類の人気ビールがあると思い込んでいる人もいるほどだとか。

ただ、まったく飲まない人もいるのに最初はビールという文化は、結構奇妙な感じもします。

という話をヨーロッパ系の友人にしたところ、「お酒を飲めない人はいない」と帰ってきてびっくりしました。

調べてみると確かにそうみたいで、お酒が飲めない人がいるのはモンゴロイドだけで、日本人は世界一お酒が弱い民族としても知られているそうです。

なんでそんなめんどくさい仕様になっているのだろう。
そう思って、参考文献を調べてみました。

今日は「世界一お酒の弱い日本人」という本を参考に、日本人のお酒事情について考えていきたいと思います。

お酒の弱い強いはNN型、ND型、DD型の3種類に分かれる。

お酒の強い弱いについては、どんだけお酒を飲んできたか、とか気合が入っているか、といった根性論ではなく、遺伝子のタイプについて決まります。

大きく分けると、お酒に強いNN型、少しだけ飲めるND型、まったく飲めないDD型に分かれます。

DD型はまったくアルコールを受け付けない体質の人で、ND型とNN型の区別はコップ一杯のビールを飲んで赤くなるかとどうか。

赤くなったらND型、特に顔色が変わらなければNN型となります。

日本人は約半数の55%がNN型で40%がND型、まったく飲めないDD型も5%ほど存在しています。


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お酒に弱いのはモンゴロイドだけ。

この比率は成人した日本人ならまあ、納得の数字ですが、世界的に見ると、これはかなり異例です。

というのもこのND型、DD型を形作るD遺伝子は、アジア系のモンゴロイドにしか存在しない遺伝子だからです。

つまり、日本人や中国人などモンゴロイドの比率が高い国は、お酒の弱い国となります。そして、島国である日本は、最もモンゴロイド比率の高い国の一つであり、世界一お酒に弱い国となるのです。

ちなみに、アボリジニも、アジア系ではないですがなぜかお酒に弱いみたいです。

元々は全員お酒に強かった。

このお酒に弱いD遺伝子ですが、アフリカで最初の人類が誕生したときには存在しなかった遺伝子であることが最近の研究で分かっています。

お酒を発明する前の初期の人類においても、発酵した果実などから少量のアルコールを摂取する機会があったため、アルコールを分解する能力は必要でした。

これが人類が北京に到達し、北京原人となったあたりの4万年くらい前に、お酒が飲めないD遺伝子を持つ人間が突然変異で生まれ、その数が増えていったものと考えられています。

なぜDD型ができたのか

とはいえ、お酒が飲めないという不利を持つD遺伝子を持つ人間が、なぜその数を増やしていったのか、という点については飲酒の「Jカーブ」が原因ではないかと考えられています。

飲酒のJカーブとは、飲酒量と死亡リスクのグラフが描く曲線のことで、少量の飲酒は健康を促進し最も健康リスクを低くする傾向があり、飲みすぎるとリスクがあがっていくというものです。

お酒の飲めないDD型や少量だけ飲めるND型は、たくさん飲めるNN型に比べ、少量のお酒しか飲まなかったため、酔っぱらって死ぬリスクや、寿命を縮めるリスクが少なく生き残りやすかったため数が増えていったのではないか、というのが一般的な見方だそうですね。

そう考えると、D遺伝子が発現した中国で爆発的に人口が増え4000年の歴史が生まれたのも納得です。

今も昔も飲みすぎはよくないということですね。

終わりに

お酒が飲めないがゆえに数を増やしてきたD遺伝子という発想は、逆説的で面白いなと思いました。

確かにまったく飲めないのに無理やり飲んで急性アルコール中毒になることはまずないので、現代でもその法則は続いてそうです。

将来的には、全員が酒を飲めない遺伝子の人間になってしまうのかもしれないなーと思いました。


世界で一番お酒に弱い日本人 自分のアルコール体質を知って、お酒とうまく付き合うために