金属を貯めこむ植物についての本【ファイトレメディエーションまとめ】

金属を貯めこむ植物についての本【ファイトレメディエーションまとめ】

憂鬱な梅雨シーズンを彩ってくれるアジサイ。

赤や青など様々な色があり、色彩的にとてもきれいなアジサイの花ですが、実は毒があるため食べると嘔吐などの中毒を引き起こします。

厚生労働省からアジサイを料理の飾りに使わないように、とお達しがでるほどだとか。

なんで毒があるのかというと、アルミ毒を葉や花にため込んでいるからです。アジサイの花の色はアルミの色で、土壌のpH によって色が変わったりします。

アジサイにとって、季節が終わると身体から分離できる花は、貯めこんだ金属毒を排出するためのゴミ捨てでもあるのです。

そして、『アジサイはなぜ葉にアルミ毒をためるのか』という本によると、アジサイ以外の植物でもそのように金属を集積する傾向を持つものがいます。

では、以下に、金属を集積する植物をまとめました。

金を貯めこむユーカリ

コアラが好んで食べるユーカリは、なんと金を集めるのだそうですね。

ただし、集められる密度は低いので、錬金術として換金するのは割に合わないそうです。

とはいえ、まったく使い道がないかというとそうでもないみたいです。

ユーカリの産地であるオーストラリアでは、各地のユーカリの葉を拾ってきてその金の堆積量を測定すれば、金脈の上にあるユーカリのみが高い金濃度となるため、金脈探しには応用できるのではないかと考えられているそうです。

なかなか夢のある研究ですね。


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マンガンを貯めこむコシアブラ

春先の新芽が山菜として知られるコシアブラはマンガンを貯めこむそうです。

マンガンは電池などに用いるレアメタルで、こちらはコシアブラを用いてマンガンを採取する研究が本格的に進められているそうです。

他にも琵琶湖などに生育するオオカナダモもMn集積機能が高いと見込まれているとのこと。


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カドミウムを吸収するイネ

私たちが日常的に食するお米の原料であるイネも、金属を集積します。イネが集めるのは猛毒のカドミウム、

四大公害の一つイタイイタイ病を引き起こしたのもカドミウムですが、その件においても、工場排水に混ざったカドミウムが、お米経由で摂取されたデータもあるみたい。

逆に、さらに吸収力を強めた稲の開発も進められており、将来的にはイネによりカドミウム汚染が回復できるかもしれませんね。


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ヒ素を吸収するシダ植物

毒の王様とも呼ばれ強い毒性を示す重金属ヒ素。

このヒ素を吸収し堆積できる植物としてはシダ植物のモエジマシダが着目されています。

モエジマシダは葉に最高で乾燥重ベースで 2%ものヒ素を集積することができ、国内でも民間企業によるファイトトレメディエーション(植物による土壌の金属の浄化)が行われているそうですね。


砒素をめぐる環境問題―自然地質・人工地質の有害性と無害性 (地質環境と地球環境シリーズ)

終わりに

金属を植物に吸着させ、土壌を浄化する手法をファイトレメディエーションというそうですね。原発事故のあとの放射性物質の回収などにも利用が期待されているそうです。

本書『アジサイはなぜ葉にアルミ毒をためるのか』では、そのほかにも生きた屋久杉に養生し、幹を突き詰めながら根を出し、地上へと降りると屋久杉を絞め殺すという種もあるという話も書かれており、それも面白かったです。

植物の特性に興味のあるかたにオススメです。


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