雑談

引用する範囲によってニュアンスが変わるなと感じた話【伝わりやすい切り取りのコツ】

最近読んでいた2冊の本で、ちょうど同じセリフが引用されていたのですが、なぜか両者で微妙に感じ方が違ったんです。

なんでだろうなーと思って思い返してみたときに、引用されている文言の範囲が微妙に違ったんです。

どこまで引用するかによって読者に伝えるメッセージが変わるというわけか、これは面白いな、と思ったので以下で紹介していきます。

ちょうど読んでいた2冊の本で同じ名言が引用されていた

最近読んでいた本で同じ名言が引用されていました。

読んでいた本は『日本一稼ぐ弁護士の仕事術』(福永活也)と、『年収150万円で僕らは自由に生きていく』(イケダハヤト)の2冊。

 

そして引用されていたのがクックパッドの社長の言葉。

まず、『日本一稼ぐ弁護士の仕事術』の方では以下の部分が引用されていました。

「自分の弱い部分を会社に預けてしまうと辞められなくなってしまうから、就職をしなかった」

文脈としては、メンタルブロックを超えることが大切みたいな文脈だったと思います。

なるほど確かにそうだなと思いました。

で、一方の『年収150万円で僕らは自由に生きていく』の方では、ちょっとだけ引用部分が長くて以下のような感じ。

「お金の保証がなくなるという、自分の弱い部分を会社に預けてしまったら辞められなくなってしまうから、就職はしなかった」

これを読んだときに、「あれ、なんかこの文言こないだも出てきたな、でもなんかニュアンスが違う、なんでだろう?」

と思って思い返してみたところ、「お金の保障がなくなるという」の文言が追加されていました。

これにより、前者ではお金に限らず読者が自分自身の弱さ(孤独とか社会的ステータスなど)を当てはめることができるようになっている一方で、後者では自分自身の弱さ=お金とすることでより具体的にしています。

前者の文面では新たにチャレンジする際の課題みたいな話なので、課題はお金に限らず色々あるからこの方が適切だし、後者では主に年収の話をしているからこの弱さをお金に絞った引用の方が適切。

本を書く人の小技というか、テクニックみたいなところを学びました。(勝手に)

終わりに

引用部分を変えることによりニュアンスが変わるという話をしてきましたが、いかがだったでしょうか。

一部のマスコミの報道のような、本筋と違う意味になる悪意ある切り取りはダメかなと思うのですが、大筋の意味は変えずに微妙にニュアンスを変える引用の切り取り方というのは参考になるなと思いました。

引用するときはぜひ適切な部分をトリミングしてみてはいかがでしょうか。

ではまた。良い読書ライフを!

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