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がま部長「かえる君、ちょっといいかい」【おてがみ社会人編】

いまの国語の教科書にもあるかは分からないんですが、自分が小学生1~2年生くらいのときの国語の教科書にアーノルド・ローベルの『ふたりはともだち』の中の1編「おてがみ」という小説が入っていたんです。

今日はそれの社会人版を作ってみたので共有します。

アーノルド・ローベル「おてがみ」は新しい国語の定番なはず

まずはアーノルド・ローベル「おてがみ」とはどんな話なのかを簡単に紹介していきます。


ふたりはともだち (ミセスこどもの本)

一言で言えば、手紙が欲しい「がまくん」とそんな「がまくん」のために奔走する「かえるくん」の物語ですね。

へこんでる「がまくん」を見かねた親友の「かえるくん」がサクラ役を「かたつむり君」にお願いしかたつむりくんは「すぐやるぜ」と言っていたけど、スピード感の違いにより5日後に「かたつむりくん」が到着というオチとなっています。

当時は「カタツムリ君遅すぎか!そんなのいないよ!」とか思ってたんですが、大人になってみて思うのは、あの小説意外とよくできてるな・・・ということです。

例えば、がまくんとかえるくんの立場を以下のように置き換えてみましょう。

がま部長「かえる君、ちょっといいかい」

かえる社員「なんでしょうがま部長」

こうすると、ちょっとありそうですね。

以下ではそんな社会人版おてがみを作ってみたので、お暇な方はお付き合いください。

 

現在社会版「おてがみ」を考えてみた

というわけで、現代版「おてがみ」こんな国語の教科書は嫌だ!をやっていきたいと思います。

まずは登場人物です。

◆登場人物

かえるくん・・・29歳、係長。仕事ができて気を遣うタイプ。仕事は速い。

がまくん・・・55歳、部長。最近「働き方改革」の投書を募ったが誰も出してくれなくて悲しい。

かたつむりくん・・・24歳、平社員。かえるくんのチームの新入社員。まだ仕事は遅い。

だいたい原作通りですね。

では始めます。

***

ある日の午後、係長のかえるくんはがま部長から声をかけられた。

がま部長「かえるくん、ちょっといいかい?」

かえるくん「なんでしょう、がま部長」

がま部長「ちょっとここだと話しにくいので会議室にでも行こうか・・」

かえるくん「はい・・・(部長、なにやら浮かない様子だな・・・)」

・・・会議室。

かえるくん「部長、話ってなんでしょうか?」

かえるくんは単刀直入に問いてみた。

がま部長「実は、お手紙がこないんだ。」

かえるくん「お、おてがみ、、ですか・・・」

がま部長「実は、今月からわが社でも働き方改革を推進していこうという流れになっていて、社内に目安箱を設置したんだ。何か、いいアイデアを出してくれー!と。」

かえるくんは先週、アイデア募集のタイトルで社内の一斉メールが流れていたことを思い出す。

かえるくん「・・・それが、まだ来ていないと」

がま部長「そうなんだ」

気を遣えるかえるくん「ではうちのチームでも改めて周知しておきましょう」

がま部長「ありがとう、かえるくん」

かえるくんは自分の席に戻ると、新入社員のかたつむりくんの席へと向かった。

かえるくん「かたつむりくん、ちょっといいかい?」

かたつむりくん「かえる係長、なんでしょうか?」

かえるくん「忙しいところ悪いんだけど、先週部長から出ていた働き方改革のアイデア募集のメールに投書を出してほしいんだ」

かたつむりくん「すぐやるぜ」

・・・数日後

がま部長「かえるくん、ちょっといいかい?」

かえるくん「・・・はい」

がま部長「実は、まだお手紙が届かないんだ」

かえるくん「・・・すみません、確認します。(かたつむりくんー!)」

自席に戻ると、かえるくんはかたつむりくんを探しに行った。

かえるくん「かたつむりくんはいるかい?」

たにしくん「かたつむりくんはもう帰りました、あと明日は休むそうです。旅行行くって言ってました。」

かえるくん「なんだってー」

・・・翌日

かえるくん「すみません、部長。例の件、実はまだ確認が取れておらず・・・」

がまくん「かえるくん、そのことなんだが、昨日の夕方に投書が来ていたんだよ!かたつむりくんからだ!」

かえるくん「そうなんですね!(よかった、かたつむりくん。昨日、投書を出してから帰ってたんだ・・・。でも心臓に悪いから、進捗は教えてくれ!と言おう。)」

かえるくんはかたつむりくんがちゃんと頼みごとを遂行してくれていたことに安堵しつつ、自らの業務へと戻って行った・・・

終わり。

社会人版おてがみのポイントは、仕事のスピード感とホウレンソウの有無、あと忖度かなと思います。

がまくんとかえるくんシリーズの読む順番

ちなみに「おてがみ」を含む『ふたりはともだち』のほかにも、アーノルド・ローベル作のがまくんとかえるくんシリーズは色々出ています。

刊行順に並べるとこんな感じです。ちょっと読みたくなった人はぜひどうぞ。

1.ふたりはきょうも

 

2.ふたりはいつも

 

3.ふたりはいっしょ

 

4.ふたりはともだち

 

そういえばいま思い出したんですが、エルマーの冒険シリーズも第2巻のタイトルが『エルマーとドラゴン~ふたりはともだち~』ですね。

偶然の一致(笑)

 

終わりに

まあ何かこんな感じのケースって稀によくあるんじゃないかなと思います。

とすると、もしかすると子供が「おてがみ」を朗読していたときに、親は「あー、あるあるこういうのー!」と思いながら聞いていたのかもしれないな、と。

そんな感じの深い話なのかもしれないな、と思いました。

以上です。

良い読書ライフを!

P.S.国語の教科書の話ってたまに読み返したくなりませんか?

 

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