何となく本屋で惹かれた作品、青山美智子さんの『木曜日にはココアを』を読みました。
一言で言うと「ストレスなく読める短編集」でした。
以下でこの本のレビューを行っていきます。
目次
『木曜日にはココアを』とは?ハートフル小説です。
まずは『木曜日にはココアを』とはどのような物語なのかを簡単に紹介していきます。
この本では木漏れ日の入る喫茶店・マーブルカフェの店員(店員は一人で店長代理のみ)と、そこを訪れたお客さんに起こった出来事を描いた作品。
ちょっと嫌なことがあったけど、少ししたら事態は好転!思い過ごしだったわー!
みたいなそんな感じの小さなダウン⇒アップで終わるハートフルな短編集となっています。
一話がかなり短いのでちょっとした空き時間とかにも切りよく読めるのが魅力です。
『木曜日にはココアを』のレビュー!ストレスなく読める短編集
続いては『木曜日にはココアを』の魅力を紹介していきます。
魅力なのは、以下の3つかなと思っています。
- 心理描写が風景と一体化したような表現力
- 嫌なことがあってから解決までが早くてストレスがない
- 前の話の主人公を通じて次の主人公と少しだけつながる方式
それぞれ簡単に解説していきます。
・心理描写が風景と一体化したような表現力
まず一つ目は心理描写と風景描写の表現が非常にうまくて、風景が目に浮かんでくるような感じであること。
どこがそう、という明確なのはないんですが情景をイメージしやすい感じがありました。
初めて読んだ時の感想↓
『木曜日にはココアを』
窓の大きく開いた純喫茶。レトロな便箋で異国の地への手紙を書く常連のココアさん。
そんな風景がさらさらと浮かんでくる。
軽くてしなやかに少しずつ良くなっていく、そよ風のような世界観。
客を通じて少しずつ繋がるハートフルな物語。
さりげなく心に残るそんな一冊。 pic.twitter.com/eeP7QaQN6a
— たkる@読書(外食)垢📙 (@takeru00022) August 10, 2019
なんか風景を感じています(笑)
・嫌なことがあってから解決までが早くてストレスがない
続いての魅力は、短編の区切りの良さです。
本書ではだいたい1話が20ページ弱くらいの長さでテンポがいいのが特徴かなと思います。
流れとしてはちょっと嫌なことがあって、で、そのあとそれが解決していい感じ!というストーリーなんですが、この嫌なことがあってからそれが解決するまでのウジウジパートが短いんです。
この嫌な気持ちパートの短さによりストレスなく読めます。
・前の話の主人公を通じて次の主人公と少しだけつながる方式
3つ目としては、微妙につながる短編集であるという点。
本書では、前の話の登場人物が次の話でもちょっとだけ出てくるみたいな感じのゆるいつながりがあります。
いわゆる有川浩さんの『阪急電車』スタイルですね。
これにより、短編集でありながらもまったく新しい話にはならず、続けて読んでも飽きないです。
終わりに
ここまで『木曜日にはココアを』について紹介してきましたが、いかがだったでしょうか。
読書メーター読みたい本ランキング1位とのことで、期待していましたが、確かにこれまでにないほどストレスなく読める本だと感じました。
ちょっとした空き時間とかにやる気をリチャージする用途とかで特に有効です。
ぜひ読んでみてください。
ではまた。良い読書ライフを!
◆ハートフル小説


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