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西尾維新100冊目の新刊『ヴェールドマン仮説』のレビュー

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西尾維新さんの著作っていくつあるんだろうか?

とはずっと思っていた。

あまりのスピードに西尾維新影分身説とかもささやかれていたけど、この度発売された新刊『ヴェールドマン仮説』がちょうど100冊目とのことでその謎は解けました。

そしてここでは100冊目の記念作品として気合が入っていると思われる『ヴェールドマン仮説』のレビューをしていきます。

よろしくお願いします。

動画版も作りました!3分くらいです。

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西尾維新100冊目の新刊『ヴェールドマン仮説』とは?

では西尾維新100冊目の新刊『ヴェールドマン仮説』とはどのような物語なのかを簡単に紹介していきます。

ヴェールドマン仮説

まずこの本は既出のシリーズとは違った完全新作となります。

既出シリーズ↓

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設定としては、ファンタジーなしの現代日本が舞台で、ニートの主人公を除いたその他の家族全員が何らかの形で探偵や事件捜査に関わっているというホームズ一家の物語です。

捜査は主に、一人だけ時間を持て余す主人公が行いますが、家族チャットで知見を借りたり、VRが得意な妹がいたりと現代風の世界観です。

ストーリーとしては、布を被せて布で殺すという特殊な方法を使った連続殺人犯・ヴェールドマンを追い求めていきます。

 

『ヴェールドマン仮説』のレビュー3つの魅力

ではここからは、そんな本書の魅力を紹介していきます。

致命的ではない程度のネタバレも挟まるかもなので苦手な人はご注意ください。

魅力は以下の3つかなと思っています。

・9人の家族全員に焦点を当てて書き分けるというキャラつくりの力量

・幕間に犯人の独白があるという新構成

・布というテーマで書ききっているのがすごい

それぞれ解説していきます。

9人の家族全員に焦点を当てて書き分けるというキャラつくりの力量

まず本書ですごいなと思ったのがキャラの書き分けです。

本書では、主人公の家族9人がそれぞれ違った職業+役割の探偵で登場しますが、これを全て書き分けているのがすごいなと思いました。

普通ミステリー系ってキャラが増えると誰が誰だかよくわからなくなるんですが、本書では、そんな感じの迷いがゼロなんです。

最初に巻頭で登場人物一覧を見たときは「キャラ多い、覚えきれなくね・・・」と不安を感じましたが、読み始めたら杞憂でした。

幕間に犯人の独白があるという新構成

続いてすごいなと思ったのは、その構成です。

本書では、普通に小説が進行する章と章の合間に犯人の独白パートに分かれています。

犯人が誰なのか、というのはわからないのですが、犯人の動機というか、大元の考え方みたいなところが抽象的に語られていて、それが世界観を補完していていい感じ!

読み飛ばして後から読んでもいいし、犯人の動機を読みつつ読み進めてもいい、という2つの楽しみ方が可能です。

布というテーマで書ききっているのがすごい

3つ目にすごいと思ったのは「布」という凶器で連続殺人事件を全て書ききっているという点。

本書では布を被せて布で殺すというシリアルキラー・ヴェールドマンを捜査していくというストーリーですが、このヴェールドマンの犯行の手口が多彩なんです。

布を凶器にするアイデアなんてそんなに色々あったのかーという純粋な驚きを感じました。

終わりに:このシリーズの登場人物が全てスピンオフしたらどうなってしまうのか?

ここまで簡単に『ヴェールドマン仮説』についてレビューをしてきましたが、いかがだったでしょうか。

100冊目ということでどんな作品が来るのか、と思っていましたが、相変わらずの西尾維新節で安心しました!

ちなみにこれ完全新作シリーズとのことですが、登場人物全てが新しいスピンオフの主人公になれそうなほどキャラが立っていてビビりました。

もしもこの作品を起点にして、全ての登場人物(8人)がスピンオフ化したらどうなってしまうのか、西尾維新ワールド広がりすぎて果たしてついていけるだろうか、とやや不安にもなるほど

西尾維新ファンな方の100冊目としても、そうでない人の1冊目としても読んで損はない作品です。

是非読んでみてください。

ではまた。良い読書ライフを!

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シリーズ本をまとめる本好き
たkる
たkると申します。大学生のとき読書に目覚めてそれからは年100~300冊くらい読んでます。 読書傾向は乱読で、本を買っては読み、読んでは書き、を繰り返しています。 本サイトではシリーズものの小説や読書グッズのおすすめをメインに紹介していきますのでよろしくお願いいたします。
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